バラはヴィーナスを象徴する花であり、姿や色、香りの美しさで花々の女王とされています。
その歴史も古く、紀元前2000年ごろ、世界最古とされる南メソポタミアーシュメール文明の石膏版には「花の香りを嗅ぐ女神」が彫られ、バラの香りを愛でていると解釈されています。
ヴィーナスの原型とされる美女神イシュタルが出てくる「ギルガメッシュの叙事詩」にも、「永遠の生命」の理想像としてバラ(イバラ)が記されています。
女性とバラにまつわるエピソードは少なくありません。
Kは、AやSをバラの花びらを膝の高さまで敷きつめた部屋に導き、香りで天性の美貌と知性的魅力を引き立たせたといいます。
華美が禁じられた中世の暗黒時代でも、毎朝聖母Mの祭壇に奉げるために白いバラが栽培されていました。
このようにバラは、女性との関わりが深く、女らしいイメージに相応しい花として愛されてきたのです。
さらに薬用としても、「女性の病気」とされる症状に効果があるとされています。
17世紀の薬物学者Cは、「乾燥したレッドローズの花は、月経過多・吐血・その他の出血に対してチンキや粉末にして与えるとよい。
ワインを加えたローズの煎じ茶は、頭痛・目・耳・喉・歯茎の痛みによく、下腹部や子宮の不調にもよい」といっています。
香りの研究は、バラに始まりバラに終わる香りの研究者のひとりが、公園や庭に植えられているバラと、ブルガリアやトルコ、フランスのグラースやモロッコなどで栽培されている香料バラに、香りの違いがあることに気づきました。
この違いを明らかにしたいと考えたのが、そもそもの研究の端緒です。
そして、新鮮な生花の香りを実感し、その香りを商品に活かしたいとの想いが強くなっていったのです。
そこで、千葉のK研究所と歴史に登場する古代バラから、園芸用に開発された現代バラまでの香りの共同研究を始めました。
春と秋の開花シーズンに十数年通い続け、ブルガリア、トルコ、グラース、イギリス、ニュージーランドなどを訪問し、1000種にのぼるバラを嗅ぎまわったのです。
調査方法は、経験あるパフューマーが香りの評価をしたあと、香りが強く質のよいバラを選択、分析担当者が花びらに含まれる精油成分や空気中に発散される香気を捕らえて成分を明らかにしていきました。
そして世界で初めて、現代バラの香りの中に香料バラにはない特徴成分を発見しました。
たとえば、現代バラの香り特徴をもつ「ローズエレメント」は、複雑な交配の歴史をたどって分析した結果、中国大陸に自生し、野生ローズの皇后と称されるロサーギガンテア(中国名で大花香月季バラ)に起源があることがわかりました。
ヘルストロンはいろいろありますが、ここではヘルストロンの特徴をお教えします。
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